親知らずのトラブル
- 歯のコラム
だいぶ寒くなってきましたね。
受験シーズンも近くなり、受験生たちはピリピリしてくることが多いかと思います。
勉強に熱心でつい口腔内のケアも不十分になりがち・・
そして気が付いたら生えている「親知らず」のトラブルです。
今回は親知らずのトラブルについてご紹介いたします。
親知らずとは?
親知らずとは、第三大臼歯と呼ばれる歯列の一番奥に生える歯です。
永久歯は15歳前後で生え揃いますが、親知らずは生える時期が10代後半~20代前半頃なので、
親に知られることなく生えてくる歯であることが、その名前の由来だと言われています。
親知らずは顎と他の歯が成長してから最後に生えるため、場所が足りずに埋まってしまったり、
傾いたり横向きになって隣の歯を押すように生えたりすることがあります。
このような状態で放置すると、隣の歯に食い込んだり、歯ブラシなどで手入れがしにくいため汚れがたまりやすく、むし歯になって痛んだり腫れたりすることが多いのです。
親知らずによって引き起こされるトラブルは?
1.歯肉の炎症(智歯周囲炎)
親知らずが斜めに生えたり、半分しか顔を出していないときは、
歯と歯茎の間に汚れが溜まりやすくなり、親知らずの周辺が不衛生になります。
そのため、親知らずのまわりの歯肉が炎症を起こし、腫れたり痛みが生じたりします。
2.虫歯
親知らずが正常に生えていない場合は、歯ブラシが届きにくく、親知らずもその手前の歯もむし歯になりやすくなります。
親知らずは抜けば良いのですが、手前の歯は大切な大臼歯で抜くわけにいかないので注意が必要です。
3.歯根の吸収
親知らずが、歯茎のなかで水平に、手前の歯に食い込むように生えることがあります。
このときは、隣の歯の歯根を吸収してしまったり、押されて激しい痛みを伴ったりする場合があります。
4.顎関節症
親知らずが顎の運動の邪魔をして、顎の関節が痛くなることがあります。
また、親知らずの異常な生え方によって顎関節に負担がかかり、痛くなったり口が開けにくくなったりすることもあります。
5.口臭
親知らずの周辺に汚れが溜まったり、虫歯や歯周病が進行したりすると、口臭の原因になることがあります。
親知らずは抜いたほうがよい?
結論から申し上げると、親知らずは抜いた方が良い場合が多いです。
抜かなくて良い場合というのは、正常に生えて噛み合わせもよく、虫歯もないというのが条件になると考えます。しかし、実際にはこれらの条件が揃う状態の親知らずはほとんどありません。
親知らずについて疑問や問題を感じたら、まずは歯科医院にご相談ください。